No.21 バズ学習

 バズセッションは、全体討議とペアトークとの間に位置づけて考えている。全体討議が難しいクラスや学齢が低いクラスなどで、ペアでの話し合いから少し広げて話し合いをさせたいなあ、と思うときにはバズを用いる。
 これと同じように考えているのが「班」での話し合いだが、両者はどのように異なっているのだろうか。

 バズと班での話し合いの違いは、話し合いの自由さにある。班での話し合いを組織する場合は、司会や記録の係を設けたり、話し合いの方向性を明確にもたせたりして、パブリックな空間を作ることに心がけますが、バズの場合は、空間を自由に設定することで、積極的な参加を促したり、全員が参加しやすい状況を作り出すことに心がけます。
 バズが本来、蜂のブンブンと飛び交う様子をさしていることからも、子どもたちがワイワイと自由に話し合う様子をイメージしてもらえるだろう。

 そもそもこの学習法が日本に導入された経緯は、一斉授業における参加者の偏りの解消と学習者の積極的な授業参加を促すことに目的があった。それゆえ、一斉授業の堅苦しい雰囲気の中にアクセントとしてこういった自由におしゃべりし合うような時間を設けることは非常に効果的であると思う。ただ教師が学習者を十分に掌握できていないと集団が授業に戻ってこれない場合もある。