2022-01-06から1日間の記事一覧

No.35 道徳性の発達

学習者の学習のプロセスを、詳細に追い、そこに働く様々な力を明らかにし、その影響が具体的にどのようなものかということについて考えていくことは非常に重要である。 このように書くと非常に難しく感じるかもしれないが、要は、学習内容を巡って行われる教…

No.34 ハーローエフェクト

最近、現場の先生に自分のクラスの学習者一人一人の国語学力をどのように把握しているのかという調査をした。 これは、教師が授業を構想する際に、対象となる学習者の学力を詳細に把握していることが非常に重要なことだという点を補強すると共に、具体的にど…

No.33 過去の教育プランから何を学ぶか

学校独自のカリキュラムの創造が求められる中で、教育プランに関する歴史的理解が再度進められている。 私が訪問している小学校の校長先生も、主体的学習を導入しようと検討しているとおっしゃっていた。そういうことを聞くと、特に大正期に我が国に導入され…

No.32 公共性の育成  公教育

2002年の中央教育審議会答申において、「青少年の奉仕活動・体験活動の推進方策等について」という文書が出された。これは、大学入試におけるボランティア活動の評価、「ヤングボランティア・パスポート」などの形で具体的に提案されている。 なぜ、現在…

No.31 遊びと学び

幼児教育における「遊び」は非常に重要な概念である。幼児は、遊びを通して様々なことを学ぶ。ゆえに幼児教育に携わるものは、様々な遊びを開発する努力を払っている。 一変して、小学校に上がると、遊びは学びの反対側にあるもののように捉えられている。 …

No.30 教育におけるジェンダー

近年の教育研究では、学習の質を規定する要因として、学習者と教材との関係性に着目している。学習者が教材に対してどのような関係を取り結んだか、教材そのものが学習者の井戸のような関係を取り結ぶことを求めているか、という点が学習の質を規定すると考…

No.29 直観教授

明治の頃、語を学ぶ方法として、唯物示教(オブジェクトレッスン)という方法がとられていた。「たこ」という語を学ぶのに実際の「タコ」を見せ、視覚的な理解と言葉の理解とを併せて語の学習を行った。 これは、現代の認知科学的な考え方に基づくと、スキー…